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ナキウサギは氷河期の生き残り? ―遊びの生物地理学










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タイトル ナキウサギは氷河期の生き残り? ―遊びの生物地理学
著者西口親雄
判型 四六判(182×128mm) 並製
ページ数 276ページ(内、カラー口絵4ページ)
定価 1,800円+税
刊行 20143
ISBN 978-4-907029-02-9



「ナキウサギとアカエゾマツは、仲良しコンビだった。」

随所にあるそんなフレーズに出会うと、なんとも幸せな気分になる。

一気に親しみが湧いてくるからだ。

いままで意識することもなかった昆虫や鳥、獣や植物の存在が生きいきとせまってくる。

このなにげないフレーズで景観がイメージされる。

一瞬にして話の世界に引きこまれてしまう。


表題ほか、全17編。

自由な発想と推理が織りなす「自然史エッセイ」



目 次(細目略)

  地質時代区分表

 カラー口絵

 プロローグ ウスタビガ物語―東チベットと日本を結ぶ―

 ウスタビガの日本へ来た道

1  ウスタビガの隔離分布  -東チベットと日本-

2  チベットウスタビガの餌植物  -イヌザクラ(高山小白桜)-

3  ウスタビガの来た道  -東チベットから日本へ-

4  ウスタビガの餌植物の変遷

 ウスタビガの繭の水ぬき技術

1  繭末端の水ぬき孔

2  繊維膜のレンコン状の孔

3  東チベット産の繭にも繊維膜があった

4  考察①-ウスタビガの繭は、なぜ、繊維膜が必要なのか-

5  考察②-ウスタビガの繭は、なぜ、緑色なのか-

 I 樹木の歴史―白亜紀から第四紀氷河時代まで―

 ゴンドワナ大陸の樹木-カウリ、ミナミヒノキ、ミナミブナ、バオバブ、ユーカリ-

1  カウリ(ナンヨウスギ科)とマキ科

2  ミナミヒノキ(ヒノキ科)

3  ミナミブナ(ミナミブナ科)

4  バオバブ(パンヤ科)

5  ユーカリと有袋類

 日本列島の樹木相の変遷-第三紀から第四紀まで-  

1  古第三紀の樹木-日本列島は大陸の一部-

2  新第三紀の樹木

3  第四紀の植物(200万年まえ–現世)

 II 東南アジアの多島海形成―南・北両大陸の海岸線の分裂―

 ムカシクマゲラとトリバネアゲハ

1  アオスジアゲハの分布

2  ミカドアゲハの分布

3  ウォレス線

4  キツツキからウォレス線を考える

5  東南アジアの島々の大陸からの分離順-キツツキの情報から-

6  東南アジアの多島海形成

7  ムカシクマゲラ線の設定-北の大陸の最初の海岸線-

8  ゴンドワナ大陸の蝶

 III 第三紀の遺存種

 エゾマツ-倒木更新で繁栄を掴む-

1  トウヒと楽器

2  葉の断面が四角のトウヒ

3  葉の断面が扁平なトウヒ-第三紀の遺存種-

4  扁平葉トウヒ類の世界分布

5  扁平葉トウヒの衰退の原因

6  エゾマツの繁栄-倒木更新技術を開発-

7  トウヒ-エゾマツの本州亜種-

 ナキウサギ-氷河期の生き残り?-

1  アカエゾマツとナキウサギ

2  氷河期の生き残り?

3  「遺存種」の別の解釈

4  氷期の「とり残された」個体群

5  氷期の「生き残り」個体群

6  遺存種が現在も生き残っている理由

7  ナキウサギ属は第三紀の遺存種

 ヤマネ-樹花の世界に逃げこむ-

1  花くい獣

2  ヤマネ対ヒメネズミ

3  ニホンヤマネの来た道

4  ミツバツツジの樹木学

5  ミツバツツジが多種化した理由-日本に来たのは、かなりむかし-

6  ムラサキヤシオツツジ群

 日本カラマツのルーツを追う-先祖はヒマラヤスギ-

1  針葉樹苗の耐鼠性をしらべる

2  日本カラマツは、どこからやってきたのか

3  世界のカラマツ

4  カラマツとヒマラヤスギは近い親戚

5  ヒマラヤスギ属(ヒマラヤシーダー)

6  ヒマラヤ造山運動

7  元祖カラマツの分布拡大

8  ベーリング海峡(陸橋)を渡ったグイマツ

 IV 第三紀に発展

 ブナとササ-日本に来て大発展-

……《ブナ-豪雪に対応-》……

1  日本列島の誕生

2  古型ブナの系譜-極地ブナからイヌブナへ-

3  進化型ブナの誕生

4  ブナの潜葉虫-同属別種が日本とヨーロッパにいる-

5  進化型ブナ、海岸に出る

6  進化型ブナ、日本へ

……《ササ-災害列島を緑化-》……

1  ササのふるさと

2  日本の風土に適応

3  ササが支えた動物

 日本生まれの冬尺、世界をかけ巡る

1  チャバネフユエダシャク(Erannis golda)-ブナ、ミズナラなど、広葉樹を広く食べる-

2  オオチャバネフユエダシャク(Erannis defoliaria)-モミ類を食べる-

3  考察①:チャバネとオオチャバネの生態比較

4  考察②:オオチャバネフユエダシャク誕生に関する仮説

5  考察③:日本からヨーロッパへ-モミくいから広葉樹くいに戻る-

 V 第四紀の事件簿―氷河時代と後氷期―

 ライチョウとギンザンマシコ

……《ライチョウ》……

1  ライチョウの個体数激減-ある新聞記事から-

2  ライチョウの生活スタイル

3  ライチョウの世界分布

4  ライチョウの種と亜種の誕生

……《大雪山のギンザンマシコ》……

1  旭岳トレッキング

2  ギンザンマシコ、日本で幸せを掴む

3  ツンドラ原野の鳥

4  強敵はイスカ

5  北海道はギンザンマシコの楽園

 ハシブトガラス、ヒトと出会う-熱帯アジアで-

1  道具を使うカラス

2  道具を作るカラス

3  カラス類の嘴の形

4  カラス科の進化

5  ハシブトガラスとヒトの出会い

ハシブトガラスとハシボソガラスの出会い