内城葉子植物画集 里山の植物

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【内城葉子さんの植物画】

 植物画は、美術家だけでなく同時に植物学者の目をも満足させなくてはならないという、かなり力量を問われる画業である。ゴッホのヒマワリは美術家の高い評価をえているが、植物学者は納得しない。ヒマワリであるとの想像はついても作品がはたしてヒマワリかどうか確証がえられないからだ。ここのところに植物画の特色があり、美術家だけでなく植物学者、大勢の植物愛好家の支持を受けている所以があるといってよい。このかなりむずかしい両立をなりたたせているのは、生れながらの天分の才にほかならない。残念ながら誰でも画才に恵まれているわけではない。画才にも恵まれ、かつ植物学の才にも恵まれるというのは稀有なことなのだ。内城葉子さんの植物画から私がまず感じるのは、描かれた植物の特徴が常に明晰に捉えられていることである。このそれぞれの植物の特徴を直ちにつかみとり、それを画布に表現する資質こそ内城さんに付与された天賦の才といってよい。(大場秀章)

【日本植物友の会創立六十周年記念出版】

 本会は創立以来「会報」を発行しているが、2010(平成22)年4月から体裁を一新し、全ページをカラー印刷にした。これを契機に、本会会員でもある内城葉子さんのご厚意により、表紙に植物画を掲載することとなり、以降今日に至っている。内城さんの植物画は会員だけでなく、会員外の方々からも注目を集め、本会の存在を多くの方に知っていただく機会にもなった。本画集を編むに際しては、創立六十周年を記念する意味で、内城さんの過去の作品から、「里山の植物」というテーマに沿う、多くの未発表作品を含む点を選ばせてもらった。作品中の植物の解説も本会会員が分担して執筆した。内城さんが描いた「里山の植物」を外国の読者にも紹介する意味で、英文による植物解説も添えた。(大場秀章)